原子力って何?

原子や原子核の構造はどうなっているの?

多くの科学者たちの研究により、20世紀初頭に、地球上の全てのもの(土でも草でも、水や空気でも、人や洋服でも)は、丸い小さな「原子」という粒の組合せでできていることがわかりました。


しかし、1個でいる原子は少なく、たいていの原子は集まって「分子」と呼ばれる集団を作っています。例えば、水素原子2個と酸素原子1個が結び付いて水の分子ができ、それがたくさん集まっているのが水です。

さらに複雑な分子もあります。わたしたちの体をつくっているタンパク質になると数千から数百万個もの原子が集まっているのです。

また、どんな種類の原子にも、中心に小さな「原子核」があり、周囲をさらに小さな「電子」が回っています。電子はマイナスの電気をもっていて、原子核はプラスの電気をもっています。原子の直径は約1億分の1センチメートルと想像もつかないほど小さなものです。

そして、原子核はさらに小さく、その直径は約1兆分の1センチメートルです。


さらに、原子の中心にある原子核は「陽子」と「中性子」という粒のかたまりからできています。ただし、水素原子の原子核は陽子ただ1つです。陽子は電子と反対の(プラス)電気をもっているのに対し、中性子は電気を持たない文字どおり中性な粒子です。

陽子と中性子を原子核として結びつけているのは核力という力で、電気的には反発する陽子どうしさえも結合させてしまうほど強い力です。

陽子と中性子の数の合計を質量数といいます。電子の重さが陽子や中性子の約2,000分の1ですから、これは原子全体の重さを表すと見てもさしつかえありません。

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