今日はパパが原子力について説明しよう!
天然にある原子は、水素や酸素など92種類で、原子核の中の陽子の数を原子番号といいます。これは化学的性質に注目するときの種類です。
一方、原子核に注目すると、天然には300を超える種類の原子があり、ウランの核分裂によって生じる原子なども含めると、1,000種以上の原子が知られています。原子核に注目するとき、原子のことを核種と呼びます。これは放射線の分野でよく使われる言葉です。核種は元素名と質量数(原子核内の陽子と中性子の合計)を使って、炭素14、ウラン235というふうに表わします。
見たことがある子もいるかもしれないね
名前が同じ元素はすべて同じ原子だとは限らなかったのです。たとえば水素原子の重さを調べると、中にふつうの水素原子の2倍の重さをもつものが10,000個に1個か2個の割合で混じっています。
原子核が陽子と中性子からできている水素が自然界にも存在します。この水素は重水素と呼ばれています。同じことはほとんどの元素についてもいえます。重さの違いは原子核のなかの中性子の数のちがいによるもので、陽子の数は同じです。
こういう原子核のなかの陽子の数が同じで中性子の数がちがう原子のグループを同位体(同位元素)といいます。英語ではアイソトープです。
ちょっと難しくなってきたかな?
原子核は陽子と中性子から成り立っていますが、中性子の数によって、時間が経っても変化しない安定なものと、時間が経つと変化する不安定なものがあります。
地球が誕生したときに様々な核種ができたと考えられますが、長い年月を経ても約300の核種は安定であり、そのまま残っています。
しかし、ウラン238など約70種の核種は不安定であり、現在も時間とともに他の核種に変わっています。このように原子核が変化することを壊変(崩壊)といい、この時エネルギーが放出されます。これが放射線です。